「凹みの芯が残る」とは

本日のデントリペアご依頼は、メルセデスベンツ GLC のオーナー様。
助手席ドアの後ろの方に凹みがあるとのご相談です。

ドアの縁から10cmも離れていないくらいの場所に、「芯」を持つ鋭い凹み (*_*;
硬い物で突いたような凹み方で、ドアを開けた際にポールなどに当ててしまった場合に多い凹み方です。
「ここが凹みの中心」「ここが当たった場所」と分かる凹みの場合、そこが「凹みの芯」。ケースバイケースではありますが、芯のある凹みは全体的に平らに戻っても痕跡が残ってしまうケースが多いです。
もう少し詳しくいうと、金属が強く変形すると「加工硬化」という現象が起こり、変形した部分は鉄板が少し延びるとともに非常に硬くなります。したがって、芯の部分だけはどうしても元に戻らないというケースも珍しくありません。
それでもできるだけ綺麗に戻すにはリペアツールで裏から正確に押し出す必要がありますが、今回の凹みの位置はドア内部にちょうど構造物があって裏から押せない場所でした ( ;∀;)
裏から押せないとなると、表面から引き出す「プーリング」という施工方法になりますが、プーリングは裏から押すよりも戻す力が弱いので「芯」の部分はほぼ確実に残ってしまうため、本来はシャープな凹みには適応されません。
凹みは小さくなるけれども消えない、芯が〝ポチッ”と残ります、というご説明を差し上げてご了承いただけた場合のみ、できるところまでプーリング施工を行います。
ここで言う「芯が残る」というのはどういう感じになることなのか、今回の施工をご覧いただくと分かりやすいと思います。
普通だったら綺麗に直ったものばかり掲載するものかもしれませんが、皆さんにイメージしていただけるように包み隠さず掲載します。


「これ以上出てこない」というところまでプーリングした結果です。
凹みがだいぶ小さくなったので、ぱっと見ではかなり目立たなくなっています。屋外の自然光であればもっと目立ちません。でも、オーナー様は凹んでいた場所を知っているので、探せば芯が残っているという感じ。
この芯の痕跡を消すには板金修理でお願いするしかないので、この仕上がりをヨシとするかしないかによって、デントリペアで直すのか板金修理で直すのかという判断にしていただければと思います(裏から押せる場合は、痕跡はもっと小さくなります)。
デントリペアで直せるか、綺麗になる凹みなのか痕跡が残るのか、といった点につきましては
・凹み方
・凹みの場所
・凹みと内部構造との位置関係
・塗装表面の状態
などによって左右されるため、実物を拝見して確認します。※ほとんどの場合、メールやお写真からでは判断できません。
どういった凹みが直せるのか、こちらのページ→「この凹み、デントリペアで直る?」もご参照ください。
数センチの小さな凹みやドアパンチ被害などの軽微な凹みを直すには、塗装を剥がさないで凹みを直せるデントリペアが最適です。
小さな凹みでお困りでしたら、お気軽にお問い合わせください。
知ってて良かった、デントリペア♪
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